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TECHNOLOGY

技術紹介

得意技術

成形

当社は、汎用樹脂と呼ばれる一般的なプラスチックから、エンジニアリングプラスチック(エンプラ)と呼ばれる高機能脂を取り扱っています。 ※塩化ビニル(PVC)の取り扱いは御座いません。 当社は特にPPSの成形において、日本有数の技術を有していると自負しております。その根幹は、成形条件の最適化と金型の完成度の高さです。成形条件では、樹脂そのものが持つ特性を最大限引き出せるように、温度、圧力、速度等のパラメータを設定します。 金型の完成度は製品の完成度に直結します。PPSの成形では、5μmのクリアランスでバリが発生するといわれていますが、バリが発生しないように、最新鋭のマシニングセンタを活用し、1μmの精度で加工・調整を行っております。また、当社ではたとえ数時間の連続成形としても、その都度オーバーオールを実施します。最適な成形条件、ベストコンディションの金型であれば、いつでも高品質な製品を造り出せると信じております。

金型加工・メンテナンス

当社には、金型を製作出来る部門と設備が揃っています。エンプラの成形において、金型の構造、精度は非常に重要な要素であり、1μm単位での加工が必要になってきます。年々、製品の難易度は上がっており、これらの要望にお応えする為、最新鋭の技術と設備を兼ね備えております。また、お客様の資産である金型を、高品質かつ長くご使用いただけるよう日々のメンテナンスも怠りません。 当社では、成形する毎に金型の分解・洗浄を行っており、製作から数年経過後も、製作時と変わらぬ状態を維持できるように努めています。

CAE(流動解析)

流動解析システムを用いることで、設計段階からお客様と一緒により良いものをより早く作り上げることができます。例えば、ウェルドライン発生部は強度が落ちてしまう特徴がありますが、それが製品仕様上の重要な箇所に発生してしまった場合、製品が機能しない可能性が考えられます。そのような懸念事項を事前に払拭するべく、流動解析システムを用いて検討します。金型を作製する前であれば、形状のアレンジやゲート位置の調整で、ウェルドライン発生位置をコントロールすることが可能です。その他、ガス溜まりの発生が予測される場所や収縮量、反り等の変形も予測することができます。

溶着

当社では、超音波溶着による組立加工を行っております。 超音波溶着とは、超音波による振動で樹脂を溶かし、2部品を一体化または、異材同士を接合する技術です。

溶着部の強度については、形状次第で、最大8MPa程度の実績が御座います。お客様の要望次第で、全数リーク試験を行っているものも御座います。

リーク試験

当社では、お客様の要望に応じてリーク試験を行っております。製品ごとの必要なスペックに応じて、専用治具にて試験を行います。

製品研磨・切削

当社では、成形品への研磨や、切削加工を行っております。金属部品の樹脂化案件においては、金属と変わらぬ寸法精度が必要な製品も多く、射出成形のみでは不十分な場合もございます。その際には、製品の使用用途や必要機能に合わせ、研磨・切削などの後加工をご提案させていただいております。

組立て

成形後の製品に金属ナットの圧入や、ゴムパッキンの組立て、樹脂製品同士の組立てを行っております。組立ての為の装置が必要になる場合であっても、当社で全て用意し対応致します。

金属部品の樹脂化

当社は創業以来、金属部品の樹脂化をメインテーマに掲げて参りました。コスト低減や軽量化等のメリットから、様々なお客様のお悩みを解決しました。 真鍮・SUS等の金属部品から樹脂化の実績が多数あります。

技術紹介
事例

CASE

01

金属部品の樹脂化

給湯器流量調整弁本体

この製品は従来真鍮製の鋳物で、鋳造後の平面研削やネジ、穴加工などの後工程が多く、生産コストがかかる製品でした。また重量も重く、組立作業性が悪い為、コストダウンと軽量化を目的として、樹脂へ置き換えました。 樹脂化に際して、
①部品として機能が満たせるかどうか
②量産性のある金型を作れるかどうか
③樹脂化によるコストメリットがあるかどうか
を検討することとなりました。


樹脂化にあたり、以下のフローで試作検討を進めました。

  • 製品形状検討

    製品の機能を満たすか考慮し、尚且つ射出成形金型で成立する形状かを検討。

  • CAE解析

    樹脂流動解析システムを使い、樹脂の充填性・変形の度合いを確認。適切なゲートサイズや位置の見極め。

  • 切削品作製

    CAE解析を経て完成した3Dモデル通りの樹脂の切削品で、性能を満たすか検証。

  • 試作金型作製

    CAE解析の結果をもとに、各部の変形量を考慮して試作金型の作製。 実際の射出成形における問題点やCAE解析の結果との比較、 成形品での性能評価を実施。 CAEでは見極められなかった課題(変形・離型・強度・ガス溜まり等)を 把握し、量産金型作製時に活かす。

  • 量産金型作製

    試作金型での検証結果を基に、安定した量産成形を行う為の金型作製。

従来の真鍮は材料価格が変動していましたが、樹脂に置き換えることで安定した材料費になりました。また、重量も樹脂化で1/4以下に抑えることができ、組立作業性の向上も図れた為、トータルコストの大幅削減に成功しました。 当社は、創業以来「金属部品の樹脂化」をメインテーマとしており、日本随一の技術力を有していると自負しております。 長年の経験をもとに、成形メーカーの視点で、より量産性のある製品形状や要求スペックに沿った原料の提案をさせて頂いております。

CASE

02

最適な成形条件×金型補正技術

例:流量調整弁
従来 平面度0.023mm
改善後 平面度0.007mm

従来は平面度0.02mmを超えていましたが、1°刻みで金型の平面補正を行うことで、平面度0.007mmを実現しました。

CASE

03

超音波溶着

ボディの赤枠部分は、金型構造上開口部を設けざるを得ませんでしたが、製品機能上は塞がっている必要がありました。そこで、成形後にフタを超音波溶着して密閉することになりました。 溶着後にはエアーリーク試験を実施し、品質を担保しています。スペックを満たす為に、溶着部の形状や溶着条件を模索し、ようやく要求を満たす製品を作ることが出来ました。 尚、試験的に行った溶着部の破壊強度試験では、8MPa以上を確認しております。

CASE

04

O-リング溝バリ管理

当社はO-リング溝のバリ高さ(段差含む)を0.02mm以下での管理を得意としております。長年のPPS成形実績を経て培ったノウハウ[適切な成形条件・金型鋼材の選定・適切な位置での駒割り(ガス抜き)・金型の合わせ技術]を活かし、日々の成形を行っております。 品質管理においては、金型のメンテナンスと製品の出来栄えを管理することで、重要部分のバリの発生を抑えております。